No.67
Q:
寄生虫カマラヌスを完治されたことがあると聞きましたが、どのような治療法か教えてください。
A:
日本ではカマラヌスに有効とされる薬[※後述]が入手出来ないので、ダメもとで代用として虫下しの薬効があるという漢方薬(海人草:カイニンソウ、別名:マクリ)を探し治療して完治しました。
カイニンソウに含まれるカイニン酸が線虫を興奮させるため、煮だしたカイニンソウのだし汁を入れたときに一斉にお尻から大量に現れます。その後、出て来た線虫を麻痺させ駆除します。
麻痺するとお尻から大量のカマラヌスが飛び出し花を咲かせたように広がります。その状態で煮だしたカイニンソウを使い続けると赤かったカマラヌスが透明になってきますので、死んでいく事が目視で確認出来ると思います。
やかんでカイニンソウを煮出し、冷めたらカイニンソウごと煮だし汁と共に水槽に入れます。
濃度や回数は治療の魚の状態やカマラヌスの数や状態を確認しながら調整しました。
水槽の水18㍑あたりカイニンソウ6g使用
カマラヌスが赤色から透明に変わるのに、約10日間かかりました。
薬を入れることにより、魚、エビ、貝などが不調になったりすることは確認されませんでした。
細かく砕いたカイニンソウ自体を食べる魚でしたら、効果は増します。
またエビやカニなどを食べる魚の場合は、エビやカニにカイニンソウを食べさせてから餌にすることにより効果は増します。
カマラヌスの先端についているのはおそらく卵だと思います。
これを水槽内にまき散らして、また魚の中に入っていくのではないかと推測。
酷かも知れませんが、このような状態のときは魚ごと処分したほうが良いかも知れないです…。
私のところは餌用に買ったグッピーが原因でした。別水槽で増やしているときにカマラヌス発覚。
まだ生餌として与える前でしたので被害は最小限ですみましたが、フグにも感染はするそうです。
その後、そのグッピーたちは完治して、今うちにいる100匹近くの子は治療した個体の子孫たちです。
再発は確認されていません。
※ドイツのセラ社のネマトールという薬品はカマラヌス治療用の良薬ですが、現行法ではネマトールに入っている成分の一部が認可されておらず、輸入が出来ないので入手が困難です。
稀にヤフオクなどで販売されていますが、高価です。
うちでも数本在庫がありますのでお困りの時にはご相談ください。
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