カテゴリ「ボルネオアカメフグ」に属する投稿[6件]
流通名:ボルネオアカメフグ
英名:Bornean Redeye Puffer
属:Carinotetraodon属(カリノテトラオドン)
種:borneensis(ボルネエンシス)【borボル neネ enエン sisシス】
意味:borneeno=ボルネオ sis=(~産の)
Regan, 1903
■特徴
目から背中にかけて稲妻のような黄色い模様がオスにもメスにも入る。成熟したオスは腹部が真っ赤に染まる美しいかアカメフグの仲間。ボルネオ島のサラワク州、南地域の河口の大きな河川に生息している。大きさは7cm近い個体も確認でき、メスよりオスのほうが大きくなる。
オスは成熟すると写真のように全体がうっすらとメタリックパウダーブルー色に染まる。尾鰭の先端には白いエッジがある。オスの腹部は小さな個体でも鮮やかな赤色に染まるが、成熟したメスの中には稀に腹部が赤くなる個体もいる。
入荷は非常に稀。カリノテトラオドン属は幼魚はすべてメスであり、3cmをこえるあたりから雌雄が判別が可能になる。現地ではボルネオアカメフグのフグ毒を殺鼠剤などの原料に使っており、ボルネオアカメフグ専門の漁師もいる。
■飼い方
オスは成魚になると気が荒くテリトリー範囲が広くなるため、ペア飼いでも基本的には単独飼育かセパレーターで仕切り繁殖行動が見られた時だけ引き合わせるほうが良い。本来の生息域はpH7.3の弱アルカリ性であるが、雨季乾季の水質や水位の変動がある場所なので、弱アルカリ性の川から性からpH5.5前後の酸性のブラックウォーターの水溜まりなど、幅広い水質に生息しているため、かなりの範囲の水質で飼育が可能である。
喧嘩による水カビ病になりやすいので、水温の変動に気をつけたい。水カビ病になった場合は塩水治療が効果的であるが、頻繁になる場合は飼育環境を汽水(海水1/4)にしたほうが安定して飼育出来る。
Q:
ボルネオアカメフグですが、皆歯が結構伸びてきた様に思います。そのため、アカムシが挟まったり、おとひめも崩れてからでないと食べにくそうです。何か対応を取った方がよろしいですか?
A:
歯切りは本来、伸び過ぎた歯が原因で口を大きく開けても歯が口の穴を防いでしまい、餌を食べたくても食べられない状態になる前に行う治療です。昨今は歯切りという言葉だけが先走りしてしまい、不必要な歯切りで却ってフグを弱らせたり落としてしまったりというケースも見られます。ネットで検索しても実に9割は切る不要のないフグの歯を、治療と称して切ってしまっているものでした。
また、家庭で行う歯切りは養殖のフグの歯切りとはまったく異なる意味合いになります。あちらは仲間のフグの鰭や肉を齧らせないための防止策であり、餌が食べられなくなってやっているわけではないのでご注意下さい。
歯切りが必要なフグの写真をいくつか紹介したいと思います。
歯が伸びる傾向のあるフグの種類は大体決まっていて、レッドテールアカメフグ、南米淡水フグ、ブロンズパファーの3種です。
もし歯切りが必要な場合は次の動画を参照ください。
歯切りに使っている道具はプラモデル用のニッパーになります。
歯の伸び過ぎを防ぐには、齧るための貝やサンゴ片を入れておくと効果がある場合があります。
ただし貝は食べられてしまうので餌のつもりでお入れください。
また歯が伸びる個体は、一度切ってもまたすぐに伸びる傾向があります。
Q:
ボルネオアカメフグの水槽に入れられるコケ取り生体はいますでしょうか?プレコなど入れるとカジられてしまいますか?
A:
ボルネオアカメフグは魚食性が薄く滅多に魚を襲うことはありません。ただ甲殻類や貝類は好物なので混泳には不向きです。
今までに、バンブルビーゴビー、タイガープレコ、ダーターテトラ、サイアミーズフライングフォックス、グッピーなどと混泳させてみましたが、特に問題なく混泳出来ました。
うちでは現在は残飯処理係としてサイアミーズフライングフォックスと同居させていますが、魚類でコケ取り名人と考えるとプレコが良いかも知れませんね。
ただ、やはりフグですので絶対に襲わないという保証はありません。フグは鋭いカミソリのような歯を持っていますのでもし何かの拍子に噛みつけば、かなりのケガをさせてしまうと思います。
フグと他の魚との混泳は自己責任でお願いします。
Q:
ボルネオアカメフグの生息地の情報を教えてください。
A:
ボルネオアカメフグは、ボルネオ島、サラワク州の固有種です。
大きな河川の河口から50-60kmあたりのジャングルの中を流れる川に生息しています。
川幅は約20mほどで白濁しており、日の当たらない流れの淀んだ木の根付近を好みます。
なぜか同じ川でも日の当たる場所には生息していません。
川の側面は粘土状の土がむき出しになっており、潮の満ち引きの影響を受け水位がかなり変化します。
川の水質は弱アルカリ性ですが、ジャングルの中にある弱酸性の水たまりにも生息しています。
なぜかというと、雨季で水位が上がっているときに川からあふれ出した水はジャングル中に広がり水たまりとなります。
乾季になり水が引いたときにジャングルの中のこうした水たまりに取り残される個体がいるためです。
このような水たまりは落ち葉のタンニンで紅茶色になり、水質は弱酸性となります。
そのような環境に生息しているため、幅広い水質に順応するようになったものと思われます。
Q:
ボルネオアカメフグを飼ってみたいと思うのですが、飼育環境や餌、飼育のポイントなどがあれば教えてください。
A:
オスは6-7㎝、メスは5-6㎝ほどになる小型の淡水フグです。
性格は人懐っこく、怖がるような事をしなければ次第に寄って来て人馴れします。
やや河口よりの河川に生息しているため(河口から50-60kmくらい)水カビ病になりやすい性質がありますが、そのようなときには塩を入れてやると治ります。
本来の生息域は弱アルカリ性ですが、現地の気候の関係で弱酸性~弱アルカリ性の幅広い水質に適応します。水温も24-28℃くらいまでと、夏場の高水温にも強い傾向があります。
そのため、比較的丈夫で飼育しやすい淡水フグといえます。
餌は、昆虫・貝類・甲殻類を好み、魚食性は薄い傾向があります。人工飼料に餌付いた個体なら飼育がかなり楽になります。
小型種のため、36-45cmの水槽でも十分飼育も繁殖も可能なのですが、問題はとにもかくにも相性で、もし喧嘩が激しいようであれば隔離をしたり、セパレーターなどで対策する必要があります。
また流木や水草などを使ってレイアウトを複雑にすれば、喧嘩をある程度は抑えることも可能です。
フグですので絶対にとはいえませんが、我が家ではバンブルビーゴビーなどの底もの系の魚や、グッピーなどとも平和に混泳ができています。
ボルネオアカメフグの生息地の情報